2021/1/21 リニューアルのお知らせ

「新型コロナウイルス感染症リスクを克服した歯科治療の提供」

 足元では、世界的な新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めが効かない状況が続いています。長期的に見れば、今後も未知のウイルスに起因する感染症に遭遇するリスクは極めて高いと言われており、そういった意味で私たちはウイルスとの共生を探る時代に生きていると言えるでしょう。
 そうした中、標記の課題に対して、安心安全な歯科医療を滞ることなく提供し、健康上の損失を招くことのないよう万全の医療体制を整備していきます。特に、歯科において感染症対策として重要なのは以下の2点であります。

① 感染防御力としての免疫力を低下させないための口腔機能の維持、改善
② 口腔内細菌のコントロールによる誤嚥性肺炎の予防

 口腔機能が低下しますと免疫力が低下し、あらゆる感染症にかかりやすくなりますし、口腔内に何らかの急性炎症症状が認められる場合はすでに免疫が低下していることが疑われます。また、新型コロナウイルス感染症の実態解明に向けて明らかになりつつある知見として、口腔内細菌のコントロールが破綻しているケースにおいて、ひとたび肺炎が引き起こされた場合、重篤化しやすい傾向が指摘されています。
 当院におきましては、現在のような感染症の蔓延下においても持続的に滞ることなく歯科医療を提供できるよう、標記に示しました事業計画の下、国(経済産業省)の補助事業として以下の設備を導入することといたしました。


新型診療ユニットの導入

 歯科治療では多くの処置に注水処置が不可欠です。水道水は衛生を保つために一定の遊離塩素濃度が維持されていますが、送水や長時間の滞留により効果が弱まってしまいます。「クリーンウォーターシステムリセオ」(モリタ社製)は、治療に用いる全ての注水に次亜塩素酸ナトリウムを持続的に注入し有効遊離塩素濃度を維持することができるシステムです。
 メーカーの実験によると、このシステムで使用される水中から全ての病原性微生物が検出限界以下になったことが報告されています。

感染対策が施されたタービン

 切削に使用されるタービンという医療機器があります。滅菌処置されたものを使用することに加え「ツインパワータービン」(モリタ社製)には切削粉や汚染物質の吸い込み防止機構が備わっており感染対策がより一層強化されています。

口腔内スキャナ

 歯の修復治療ではシリコン印象材などを媒体として石膏で口腔内のレプリカを作成し技工処置を行うという手法が主流となっています。口腔内スキャナは デジタルスキャンによる口腔内歯型情報のデータ化を可能にし、このデータを活用することによりほぼ全工程を機器による精密な自動製作が可能になります。これにより、従来行われてきた印象材による歯型印象の採得を数十秒で完了でき、身体的負担の軽減と感染のリスクを大幅に減らすことができます。(保険適用外)